生肉のニオイにつられて

５．３は、イリヤと私が初めて出会った日です。
そして、家族になろうと決めた日・・

ちょっと日があいてしまったけれど、記念に思い出話を1つ。

二年前の3/5、イリヤに一目惚れしました。
一緒に遊んでみた子猫の中で、一番元気よく飛び跳ねていたイリヤ。
抱っこさせてもらって、目が合った瞬間に恋に落ちました。

今までソマリサイトを色々巡ってきたけれど、
こんなに衝撃的に可愛い子、いなかった。

「うちに来る？」
と私が尋ねると、軽く首をかしげるの。
人間の女の子がやったら、媚売ってるとか、
ぶりっこだとか色々言われるんだろうけど、
イリヤがするとすんなり。

イリヤを迎えることに決めてから、
３時間以上ブリーダーさんとお喋りしたんですが
その間もずっと私の足元にいてくれたんです。



キャリーに入れると、ちいちゃい声で「う～ん」って鳴いてたよね。
私がキャリーの中を覗くと、ぴたっと黙った。
心細いから鳴いてたんだよね？

家に着いて、まずキャリーを開けたんだけど、全然出てこなかった。
仕方ないので、ベッド下の収納ケースをどけて、そこにイリヤが入れるようにしたんだよ。
そしたら、周りの様子を覗いながらサッとベッド下に潜って、
２時間は出てこなかった。

私はイリヤが来たのが嬉しくって嬉しくって、
その日の晩御飯にシュウマイを作ったの。
生肉をこねてたら、イリヤがちょっとだけ顔を見せてくれたよね。
生肉に反応して、おそるおそる出てきた（笑）

「・・・一緒にシュウマイ、作ろうよ？」
私が話しかけても、もう生肉に夢中。
「豚の生はダメだってば！！」
と言っても、生肉の入ったボウルに全神経を集中させてました。
今までのオシたちは、あまり食べ物に興味がないので
台所で生肉をこねててもなんでもなかったのですが
イリヤは反応がいいというか食い意地が張ってるというか、
すごい執着でした（笑）

イリヤから肉を守るので精一杯。
アナタ、一緒に作ろうって言っただけで、
生肉食べていいよなんて言ってないってば！！



まだ幼いイリヤ。
あんまりキツく注意すると、イジけて本棚に隠れちゃったよね。
今じゃ抗議するだろうけど、この時はまだ抗議なんて知らなかった。

すごく目で語る子だな～というのが、最初にもった印象。
ベッドの下に隠れてた時も、
「・・・ここ、どこ？どうしてお母さん達いないの？」
って、すごく不安そうにしてたし、
逆に肉に興味津々！な時は、目がランランとしてた。
声を出さなくても、十分伝わってるよ

私は台所に篭ってシュウマイを仕上げ、
まるで何日も食べていない犬みたくごはんをかっこんで
イリヤと初めての夜を迎えた。

夜寝る頃にはだいぶ私に慣れてきてくれて、
一緒におこたに入った。

暗くて、暖かくて、狭いから
イリヤが気に入るだろうと思って買ったこたつ。
予想通り気に入ってくれて、本当に嬉しかった気持ちを、まだ覚えてる。

まだ覚えてるといえば、イリヤを初めて抱っこした時の重さも覚えてる。
五ヶ月過ぎだったけれど、まだあどけなくて、
すっごくちいちゃかったイリヤ。

この子とこれから生活していくんだ、と思うと
自然と背筋が伸びた。
ブリーダーさんは、家族として守っていくんだと仰っていた。

その時は全然意味の違いなんてわかっていなかったけれども、
今ならわかる気がする。

猫って、ただご飯をあげて、トイレの片付けをして、
遊んでればいいってもんじゃない。
信頼を勝ち取って、必要な時傍にいること。
相手を思いやる気持ちがなかったら、共同生活は送れないよね。
そーゆーのが大事なんじゃないかと思う。
大事なことは、いつもイリヤが教えてくれる。

あれから二年が経ったけれど、相変わらず生肉が好きで（笑）、
台所にしつこく入りたいよアピールするイリヤ。

３歳過ぎると落ち着いてくるって言うけれど、
ずっとこのままでいいよ。
いや、ずっとこのままでいて欲しい。
このまんまがいい。

永遠の愛なんて、死ぬまでわからないじゃん、と斜に構えていたけれど
イリヤへの愛情はどんなことがあっても変わらない。
深くなることはあるだろうけどね☆

今日も手をつないで寝よっか。
明日も明後日も、ずーっと
らぶらぶばかっぽーでいたいと思います。