前回までのおさらい
あらゆる日用品(シャンプー、台所洗剤など)、化粧品(基礎化粧品、メイクアップ用品どちらも)、薬、サプリメントが動物実験を経て商品化されているが、本当は今すぐにでも実験を止められるというお話でした。
人間の英知を発揮するのはここをおいて他にない!!
・・・はずなんですが。
今回はちょっとばかり反対派にとっては旗色悪いですよ。
分子生物学、生物学、人間工学、心理学などの基礎研究における動物実験についてまとめました。
分子生物学(=ぶんしせいぶつがく)とゆーのは、あらゆる生命現象を分子レベルで捉えようという学問。遺伝のゲノム解析は聞いたことあるんじゃないかな。そーゆーことをやってる学問です。
こんな説明じゃ生温いわ!!って方は
コチラ。
とても解りやすいと思います。
分子生物学と動物実験が何故切り離せないかと言うと、
生命現象を起こすような代替法(=代わりになるような実験のこと)がないからです。心理学も然り。
化粧品の安全試験は義務ではありませんが、薬を開発したら新規成分は実験が義務付けられています。
あくまでも
新規成分は、の話ですよ。でも実際は既知の化合物でも動物実験はされているようです。
でも、実際はもう3000万種類以上の化合物が安全試験されています。
もうこれ以上は必要ないのでは?
前回も言った様に、動物実験自体非常にデータにばらつきがある上に残酷です。
実際どんなことをしているかと言うと・・・
LD50(エルディー50 半数致死量)テストは、毒物を一群の動物に与えて、半数が死ぬ量を調べる実験です。麻酔は一切使われず、動物達は死ぬまで苦しみ続けます。しかも、LD50の数値は実験の条件によって非常なばらつきがあり、科学的な信頼度も低いとされています。
で、半数と言うだけのことはあって、試験に使われる動物の数も少なくありません。
分母が小さければ小さいほど誤差の影響が大きくなるので、新規化合物の場合50匹くらい使うんだとか。どんだけ犠牲にすりゃあ気が済むんだい。。
健康な動物に、電気ショックを与え、水に溺れさせ、眠らせず、外傷を与える等の拷問によって不安や絶望を与える「実験的ストレスの研究」が今たいへん盛んらしいです。これで何を調べようとしているかと言うと、人体にストレスの及ぼす影響を見ようとしているらしいですが、人工的に病気にさせられた動物と、長年の間のいろいろな要因で病気になった人間との間の、本質的な違いを無視しています。
ちょっと脱線しますが、病気の原因にストレスを持ってくる医者は大抵ヤブですよ。←いりんぼ総研調べ。
実際、人間は四六時中ストレスにさらされてる訳ではないし、この実験もリアルじゃない。
他にストレスの実験は、子犬の下半身を繰り返しハンマーで打ち砕く、少量の麻酔しかされずに、ケシロンに浸したガーゼを皮膚に当てられ、そこに火を付けて焼く、猫の両目をくり抜き脳固定装置にかけ、生殖器に死ぬまで電気ショックを与るなど。
やっぱりリアルじゃない。
だって、そんなこと現実にありえないじゃないですか。
なんでありえないことをしなければならないのか、全く解りません。
どの実験は価値があって、どの実験はやるべきでないか
一概には決められないと言う人もいますが。
どう考えても、死ぬまで生殖器に電気ショックが与えられることなんて
起こり得るんでしょうか?
ありえないことを仮定するなんて、それ自体間違ってるだろ。
こーゆー実験を価値がないと言わずに、どの実験を価値がないと言うんだろう。
心理学では、他にも学習させた鳩の脳からアセチルコリンを抽出し、
どの程度脳を使っていたかを調べることもあるんだそうです。
(学習させてどの程度脳が活性化されたか見る実験は、みなこの原理です)
こりゃあ確かに動物を使わなきゃ、実験できないことだよなぁ。
でも。これだけの動物を犠牲にしていいのかよって問いかけたい。
イリヤ 「大事なものはなぁ~に?」
「知る」為なら、何を犠牲にしてもいいのか。
そんなに人間の知的好奇心(=そう呼ぶのが相応しいとは思えませんが)は満たされるべきなのか。
違うと思います。
「お前こそ間違っている」と言うなら、その傲慢さがすでに間違いだと言返したい。
過去のデータから、ある程度予測することは可能だと思います。
「データから予測できることはしない、というのが科学だ」
と化学科に入って一年目に学びました。
それは間違っていないと思います。
インドではすでに毒性を予測できるソフトが開発されています。
どうしてインドに出来て日本では出来ないのか??
日本人はそんなに劣っているのか?
多分、やる気がないんだと思います。
資○堂←とりあえず伏字(笑)は代替法の研究ですでに8回賞を受賞していると言いますが、未だに全廃には至っていません。
8回も賞を取るくらい優秀な研究者が集まっているのに、なんで出来ないんでしょうね?←勿論嫌味です。
こんなんで動物の福祉に十分配慮してるなんて、ちゃんちゃらおかしい。
屍を踏み台にしているようなもんですよ。
うちの大学のキャッチコピーに、
「21世紀の科学は良心へ向かう」
というものがあります。
このキャッチコピーに惹かれて、今の大学に入りました。
今の研究者に求められているのは、探究心も勿論ですが、
自分の研究に誇りを持つことだと思います。
誇りを持てるような研究とは何か、と考えた時
間違っても口の利けない動物を残酷に殺すだけ、
学術的に根拠のないこんな行為をしていて、胸張って
「研究してます」
なんて言えるだろうか。
私なら誇れない。
ありったけの知恵を絞って、予測できるような無駄な実験をしない。
倫理観を持つ。
この二つが足りないような気がします。
本題からずれますが、もしもこの世に何の制限もなかったら、これ程文明は発達しなかったと思います。不自由さを解消するために技術は進歩したのだから。
動物実験しないことを不自由だと捉えるのではなくて、逆に技術進歩のためのバネだと考えられるようになったら、日本もちょっとは変わってくるんじゃなかろうか。
本日の結論
◆研究の分野では動物実験せざるを得ない学問もあるが、
動物を犠牲にしてまで必要なデータはない。
◆動物実験に学術的な根拠ナシ。
優しいお父さん&お母さんを探してます。
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