久し振りにちょっと梅酒を飲みました。←ほんの出来心
そしたら案の定、興奮して眠れません。
よく眠れないと寝酒を飲んで寝るって言う人居るけど、
むしろ全然眠れないじゃん。
お酒を飲んでしまったので眠剤も使えないし、
手持ち無沙汰なので昨日の面接のことを記録しておこうと思います。
いりんぼの就活記録その1としてご覧下さい。
人見知りが激しく、著しくコミュニケーション能力を欠いているため(笑)
←ここでは笑ってる場合じゃないんですが
そもそも人と話すこと自体大の苦手です。そんな私の面接の風景を問答形式でお楽しみ下さい。
<登場人物>
人数構成:研究開発部の方3名+人事の方1名VS(?)私
研1:研究部部長←ぱっと見怖い
研2:香料研究者←主に私に質問する人。誘導が巧い
研3:パヒューマー←お客の抽象的な香りの要求を具体化する係りとお考え下さい
人:人事の方。
<面接内容>
人 自己紹介をお願いします。
私 ○○大理学部化学科の○○○○です。採用して頂けたら自分の全てをかけて実験に取り組みますので、よろしくお願いします。
今日は私の研究内容をまとめたものを用意しましたので、お目通し下さい。
研2 じゃあ早速、研究の概要を説明してもらおうか
私 フルオラス合成法はご存知ですか?
全員知らないようなので、ここから説明。個人的にはかなり画期的な方法なのでこれから流行らないかと期待してる手法です。
以下説明。
フルオラスというのは、親パーフルオロカーボン性のという意味の造語です。普通のアルカンのHがFで置換されているものだとお考え下さい。このフルオラスの最大の特徴は、フルオラス溶媒が水とも有機溶媒とも混ざらず、第三の層を形成し、さらにフッ素含有量の高い化合物に対して高い分配能のある性質を利用して、通常の有機化合物からフルオラス化合物を分配操作だけで分離出来る効率的な合成方法なのです。つまり、有機合成で一番時間と労力のかかるカラムなどの精製工程を大幅に簡略化することができる手法なのです。
このフルオラス合成法で鍵化合物となるのが「フルオラスタグ」で、これまでにはエステル型やアミド型など、様々なフルオラスタグが報告されています。が、エステル型は塩基性条件化で不安定(分解しやすい)し、アミド型はNMR(機器分析の1つ。化合物の構造がわかる)が見難い。そこで私の研究では、新規なベンジル型のフルオラスタグの開発を行い、さらに単糖ユニットへの導入及び除去について検討を行うことにしました。
で、具体的な操作方法ですが、まず予め合成しておいたフルオラスタグを、出発物質とくっつけます。次に、目的とする骨格を構築するような反応をどんどん仕込んでいきます。この時カラムなどの精製は不要で、先に説明した通り分配のみで大丈夫です。タグがついているのでフルオラス層に抽出されるますから、こいつを今度はタグを外してまた分配します。そうすると、今度はフルオラス層にタグガ抽出されるので、タグは回収して再利用します。で、有機層に目的物が抽出されたらこの段階で初めてカラムをかけるなり再結晶するなり精製して、最後にNMRを見る、という流れになります。
解り辛いところがありませんか?
研2 全く知らない合成法だね。カラムの回数が減るのはコストパフォーマンスの面から見てもありがたい。
私 使用済みのシリカを塩酸で煮ないで済みますしね。
研2 ○○さんの経歴について知りたいのだけれど、農大の短大から今の大学に編入した経緯を教えて下さい。
私 短大では生物系のラボにいたんですが、分子レベルで生命現象がどうなっているのか知りたくなって化学科に編入しました。分子生物学を専攻できる学部でもよかったんですが、特にタンパクが化学的にどうなってるのかを知りたかったので、化学科に入って正解だったと思います。
な~んて答えつつも内心実験のことにあまり触れてもらえず、自分の説明がそんなにつまらなかったのかとヒヤヒヤしてました(笑)実験のこと以外は話すのが苦手です。
研2 じゃあタンパクは扱えるの?
私 酵素の実験も数は少ないですがしていましたが、あまり専門的なことは出来ません。
研2 短大の時の実験についても聞きたいな
私 短大の時はミクロシスチンというアオコが産生する毒の研究をしていました。ミクロシスチンを分解する細菌を自然界から単離して、その細菌を破砕分解したもので本当にミクロシスチンが分解されるかとか、あとは細菌の同定ですね。
研2 PCRも自分で?
私 先輩に教わりながらやりました。
研2 じゃあけっこう守備範囲は広いんだね。
私 でも自分で実験方法を考えたんじゃなくて、先生やドクターの先輩に相談しながらやったことなので、私は作業をしただけ。おいしいとこ取りですね。
研2 細胞培養は出来る?
私 やったことはありません。本で読んだことがあるだけ。
研2 この○○研究センターでの業務内容は?
私 主に雑用です。他には培地作りを手伝ったり、バクテリアや放線菌の代謝物を抽出したり、それをプレートに分注したり。
研1 うちとしては植物の有効成分を抽出することからはじめないといけない訳だから、キミみたいに抽出をやったことがあってしかも合成もやったことがあるならありがたいよね。
私 それは採用を前向きに検討して頂けると考えてよいのでしょうか?
研1 それは・・・
人 ところで、○○さんの長所と短所は?
私 長所は責任感があるところです。バイトでも発注業務をはじめ、売り場全体の管理を任されていました。短所は、思い込みが激しい所です。なかなか直せないので、人と話をするときはメモ取って、行動に移す時はメモを見返したり、解らないことがあったら勝手に作業を進めるのではなく、私に指示した人に必ず確認を取ることにしています。
人 研究開発を希望されているが、定時は17:00だけど、実際は作業が終わってからでないと帰れない。19時~20時過ぎなんて日もあるけれど、それは大丈夫か。
私 大丈夫です。私のラボもそんなカンジでしたから。
人 家がだいぶ遠いけど、通うつもりですか、それとも一人暮らしを検討していますか。
私 一月くらい通ってみて、体力的にどうか考えてみます。無理なら引っ越そうと思います。
研3 大学時代のサークルは?
私 ラクロスをしていました。
その後ラクロスの話で盛り上がる。私の実験の話よりのってくるって、どーゆーことなんだ?
人 ○○さんからなにか質問はありますか?
私 読んでおいたほうがいい本ってありますか?
研2 お薦めはあるにはあるけど、なかなか読みこなすのは大変だよ。英語は必須だから、英語は読み書き練習しておいて欲しいな。あとは学校で習ったことがちゃんと理解できていれば問題ないよ。こっちも、学部出てホヤホヤの子にいきなり複雑な合成をやらせるとかそんなことはないから安心してよ。
私 わかりました。あと、実際のお仕事で合成とそれ以外の実験の割合を教えて下さい。
研2 半分半分くらいなんだけど、時期によっては合成が全くないこともある。それは大丈夫かな?
私 お客様次第ってことですか?
研2 そういうことだね。
とまぁこんなカンジでした。
私が恐れていた圧迫面接ではなく、和やかな雰囲気で話せました。
初対面の人にしては上出来だったかな。
ダーが面接の前に「面接では笑顔でね」と言ってくれたのが印象に残っていて、引きつり笑いでもムッツリしてるよりはマシ?ってことで口角をキュっと上げるように意識していました。
それが幸いしてか、最後に
研3 キミはなかなか肝っ玉が据わってるね。いいことだ。
と褒めて頂けました☆
実験のことにあまり関心を寄せてもらえなかったので(;_;)
今度の他社の面接では関心を寄せてもらえるような話方をしたいな、と思いました。
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