夢

「あのね、三途の川ちゃんと渡れたよ」
それだけ聞くと、ぱっと目が覚めた。

あの子だ。事故にあった、赤トラの男の子が夢に出てきた。

きっと、何も出来なかった無力感がまだ残っているから、
それを払拭させようと見せた夢に違いない。

即死だといわれても、本当にあれでよかったのかと疑問だった。
本当はなにかするべきことがあったんじゃないか。
どうしたら、助けられただろうか。

猫を外に出さない、という習慣が出来なければ事故はなくせない。
猫は車社会で生きているけど、交通ルールを知らないんだもの。

彼の死を無駄にしないためには、猫は外出自由という風習を変えなければ。

私なら出来る←根拠のない自信（笑）
やれると思って取り組まなかったら、何事も出来ないというのも事実。


死んだ猫の目って、すごく怖かった。
今回の場合は、事故で強い衝撃があったからというのもあるだろうけど
どこも見ていない目というのは、こんなにも不気味なのだろうか。
本当は、目をキラキラさせて獲物を追っていただろうに・・・


もう、事故で死んで欲しくない。
だから、出来ることから始めよう。

まず、保健所に猫も犬と同じようにちゃんと家の中で飼ってもらえる様に呼びかけてもらう。（同時にワクチンも義務化するのはどうだろう）

犬と同じように、飼ってる人は登録する←無責任な飼い方をさせない為

避妊去勢を徹底する←保健所で殺処分される子のほとんどが、目も開いていない生まれたばかりの子猫だから。

なんかちょっと最後の方は事故の話題から逸れたけど、
猫を取り巻く環境という意味ではどの条件も大事。

嘆いてるだけでは何も変えられないものね。
見ず知らずの子でも、死に際を見るととっても辛い。
死に際を私に見せたのも、何かの縁じゃなかろうか。

私はその縁を断ち切らないようにするね。
キミが死んだことを忘れない。
そしてもし輪廻転生があるなら、今度はうちに生まれておいで。
猫を甘やかすのだけは得意だから（笑）君が欲しいって思うもの、全部用意する。
おいしくって体にいいご飯も、面白いおもちゃも、気持ちのよくなるベッドも、なにもかも。
だからその代り、外に勝手に出たりしたらダメだよ。
お家の中だけでも十分楽しめるような人生にするから。

どうか、今度生まれてくる時は完全室内飼いを徹底して、十分猫にとっての幸せを考えてくれる人のところへ行けますように。

神がいるなら、この子の次の人生が、明るく希望に満ちたものにしてもらえますように。